2023年1月31日
オゾン層が数十年後には回復する可能性があるとする「オゾン層破壊に関する科学的評価」報告書が国連から公表された。 【関連 良記事選】
コペルニクス大気監視サービス(CAMS)「南極のオゾンホールの大きさの変動、特に2019年から2021年にかけての変動は、気象条件によるところが大きいが、南極のオゾンホールは2000年以降、面積と深さが徐々に改善されている。」
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2022年12月31日
日本政府は、2050年「カーボンニュートラル」、2030年「地球温暖化ガス46%削減」実現のため、①原発の本格的推進、②カーボンプライシング(CP)の実施、③巨額の投資政策の3つに完全に舵を切ったようだ。 【良記事選】
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2022年11月30日
エジプトで開催されたCOP27(国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議)は、長年先進国と発展途上国の間で大きな問題であった気候変動による被害を受けた発展途上国の「損失と損害」を支援する基金設立で歴史的に合意し、今月20日に閉幕した。 【良記事選】
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2022年10月31日
これまで日本では絵空事と見られていた排出権取引や炭素税等のカーボンプライシングが現実味を帯びている。今月の政府の第3回GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議においても、「成長志向型のカーボンプライシング」を一丁目一番地に挙げるなど政府の本気度が伺えるが、下記現実化に向けた環境が整ってきているのが大きな要因だ。 【良記事選】
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2022年9月30日
EUはこれまでガス需要の46%をロシアから供給を受けていたが今は9%まで激減している。 【良記事選】
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2022年8月31日
GX(グリーントランスフォーメーション)という言葉が、日本の一つの指針となりそうだ。化石燃料の経済・社会、産業構造を、脱炭素エネルギーの経済社会システムへの変革を意味している。 【良記事選】
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2022年7月31日
「これからの時代は、電気自動車を買うか買わないかの時代でなく、いつ買うかの時代だ」と衝撃的な発言と共に、今月中国のEVメーカー、BYDが日本市場に参入した。今年上半期はテスラを抜いて、EV販売台数世界一になった会社である。1995年に電池メーカーとして創業し、米国の著名な投資家からも支持され、日本の金型会社等も買収しながら、質の高いEVを生産している。 【良記事選】
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2022年6月30日 今月政府の「骨太の方針・新しい資本主義」が閣議決定され、今後各省庁は優先的にこの方針に組んでいく。脱ロシアや脱炭素という歴史的な転換期の中で、日本はこの30年GNPや実質賃金等上がらない停滞・凋落期から抜け出せるか、或はこのまま停滞・凋落していくか左右する3年間となりそうだ。 【良記事選】
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2022年5月31日 EUは今月、5年後の2027年までにロシア産化石燃料への依存をゼロにすると決定、ヨーロッパエネルギー政策の大転換となった。 【良記事選】
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2022年4月30日 今年3月の国際エネルギー機関(IEA)閣僚理事会では、ウクライナ危機、脱ロシア、世界の資源高でも、昨年英グラスゴーでのCOP26の温暖化防止取組が再確認され、脱炭素の方向は揺らぐことがなく、脱ロシア策を実行しても50年の脱炭素を実現可能とした。 【良記事選】 |
2022年3月31日 ロシアのウクライナへの侵攻を契機に、世界でのエネルギー政策、脱炭素計画の抜本的な変更が相次ぐ様子だ。 【良記事選】
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2022年2月28日 戦争は最悪の環境破壊と言われているが、今回のロシアのウクライナ侵攻は、これまでの良好に進んでいた2050年カーボンニュートラルへの国際協調に大きな亀裂を作り、欧州の脱炭素の計画の骨を折るものとなった。
【良記事選】 |
2022年1月31日 2050年カーボンニュートラルへの道のりは、国や企業の盛衰を賭けることになりそうだ。 【良記事選】
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2021年12月29日 今月トヨタ自動車は2030年のEV(電気自動車)の販売台数を350万台、30車種を投入と発表、昨年世界全体のEV販売台数が220万であるので、EVシフトに本気で舵を切った形だ。日本経済の牽引役である自動車業界、そのトップの決断の影響は計り知れない。今後電池の開発に2兆円、EV投資全体で4兆円を投資するという。 良記事選
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2021年11月30日 COP26 (イギリス グラスゴー)が閉幕した。二百ヵ国近い世界ほぼ全て国が参加した会議で「グラスゴー気候合意」に達し、内容少しずつでも過去より前進している歴史的な会議となった。特に先進国特にG7は脱化石燃料文明に完全に舵を切った形だ。議長国イギリスが力を入れた森林資源の増加、電気自動車の普及は一定の成果があったが、一番の力を入れた石炭火力発電の「段階的廃止」は、インドや中国による反対、会議の紛糾で、一日の延長を経て、「段階的削減」となった。 良記事選
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2021年10月31日
政権の最重要政策の1つと位置付ける気候変動対策が盛り込まれた、バイデン政権目玉の二大法案の議会での成立に暗雲が立ち込めている。 良記事選 |
2021年9月30日 東京オリパラの聖火台でも水素が使われる時代、今月は脱炭素社会の実現で鍵を握る水素の最新情報にフォーカスする。脱炭素政策を強力に推し進めるバイデン政権に加え、本家のEUの脱炭素政策も、今週のドイツ総選挙で第3党に躍進した緑の党が連立政権に加わる可能性により、より一層強くなる方向だ。 良記事選
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2021年8月31日 米国バイデン政権で気候変動を担当するケリー大統領特使(元国務長官)が来日し、「日米気候パートナーシップ」に基づき、再生可能エネルギー、水素、脱炭素インフラ輸出等の意見を交わし、今秋11月の英国グラスゴーでのCOP26に向けた協力も確認した。 良記事選
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2021年7月31日 リユース市場が多様かつ大きな広がりを見せ、SDGs等の流れに沿った新しい経済社会のスタイル構築しているようだ。 良記事選
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2021年6月30日 日本政府は6月、骨太方針2021を閣議決定した。日本の未来を拓く4つの原動力として、グリーン、デジタル、地方創り、少子化対策を挙げ、「グリーン社会の実現」を1番目に位置付けている。2050年カーボンニュートラル、2030年度のGHG削減目標の実現に向け、下記施策を徹底する方針だ。 良記事選
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2021年5月31日
日本でも脱炭素に向け全方面で動きが活発だ。 良記事選
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2021年4月30日
世界最大の温室効果ガス排出国である中国は、2060年までに排出量を実質ゼロとする「カーボンニュートラル」達成目標を改めて強調、石炭火力発電所を「厳しく管理する」と表明。バイデン大統領はサミットの開会の挨拶で、今が「勝負の10年」と述べ、世界各国に対応を訴えた。文明史の観点からも、世界及び日本の経済社会が大きく変わる10年に位置付けられそうだ。 良記事選
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2021年3月31日 今月トヨタ自動車の豊田会長が、日本の脱炭素化が遅れると、国内自働車メーカが他の国に工場移転することになり、将来雇用100万人を失うとの強い危機感を表し、エネルギーのグリーン化の必要性を強調した。未だ8割近い火力発電で作られている自動車が将来輸出出来なることを懸念してのことだ。 良記事選
![]() (C)Newsweek |
2021年2月27日
世界でカーボンニュートラル(温暖化ガス排出の実質ゼロ)等の具体的な目標を掲げる国や企業が相次いでいる。EU、米国、日本が2050年、中国も2060年までを達成目標とした。
企業の動きも目覚ましく、米国アップル社は2018年にカーボンニュートラルを達成、2030年までに全てのサプライチェーンにもカーボンニュートラルを求めることを決定、ヤフージャパンも使用電力を2023年度までに全て再生可能エネルギーに切り替えると発表、経団連会長は「脱炭素を優先、気候変動、経済環境も壊しかねない」と公言した。 金融でも大手米資産運用会社は、すべての企業に対し50年までに温暖化ガス排出の「ネット(実質)ゼロ」の達成計画を打ち出すよう要求、日本の金融庁も気候変動対策を銀行の監督項目に追加し、企業の再エネ資金調達を促すと同時に、気候変動に関する情報の開示を求める。今官民で「脱炭素」の動きが過去類を見ない程本格化している。脱炭素が企業の経営課題の「本丸」、会社存続の「最低条件」となっていくのは必至だ。 日本は50年までの目標達成のために、14分野のグリーン成長戦略を発表したが、特に「自動車・蓄電池産業、洋上風力産業、半導体・情報通信産業」が優遇されているという。他の半数以上の分野で数値目標もないのは、まだ付け焼刃的な成長戦略の感も否めない。加えて懸念されることは、政府は新車の電動自動車化を、2035年までに公言したが、全世界で一気に自動車を電動化販売した場合、製造に使われるレアアース、ニッケル、リチウム、コバルト等、資源の安定確保は可能なのか。また石炭等の化石燃料に関わる産業や一世紀以上産業界の中心だったエンジン等の内燃機関関連産業の衰退、雇用の縮小等で社会安定が損なわれることはないのか、急速な変化に伴う懸念事項は多い。 社会不安不満が高まった場合、トランプ政権の誕生のように、極端な反脱炭素の政権や潮流が生まれ、社会の分断や不安が起こるリスクにも対策が必要だ。今後10年が脱炭素をベースとした新しい経済社会システムの構築時期となる。コロナ禍の次の試練となりそうだが、人類は十分に乗り越えられる能力を持っていると思われる。 良記事選
![]() (C)DIAMOND |
2021年1月15日
先月25日に、政府は2050年に温暖化ガス排出量を実質ゼロにするための工程表をまとめました。
洋上風力、電気自動車、水素など14の重点分野を定め、再生可能エネルギーの比率を今の3倍の50~60%に高める方針です。 全体としては産業・運輸・生活の各部門を化石燃料から電化、家庭部門も住宅・建築物は30年までに新築平均で実質ゼロ、自動車は30年代半ばに全ての新車を電気自動車(EV)にする予定です。 脱炭素への投資を成長のてこにもする戦略で、年190兆円の経済効果を見込んでいます。これらの実現には、技術革新、規制改革はもちろんのこと、正しい見通しの政策や産業構造転換に伴う社会保障まで必要になりそうです。 また環境省は今月召集予定の通常国会に「2050年炭素実質排出ゼロ」を明記した「地球温暖化対策推進法改正案」、「プラスチックごみの削減・リサイクルを強化する新法案」等の4法案を早速提出、小泉環境大臣はカーボンプライシングの導入にも強い意欲を見せています。 良記事選
小泉環境大臣 年始の記者会見 |
過去の環境 News |
2020年12月02日 【環境】 |
世界的に評価の高い日本のブループラネット賞受賞者2名決定
国際的にも評価の高い、先見性と歴史のある環境分野のメジャーな賞です。
デイビッド・ティルマン教授(米国) 1949年7月22日生まれ ミネソタ大学 教授 大学理事 カリフォルニア大学サンタバーバラ校 卓越教授 農業と食習慣が健康と環境に与える影響について精査し、植物ベースの食物は人間の健康と環境の両方に利があるのに対し、赤身の肉類は人間の健康にも環境にも悪影響を与えることを示した。密接に関連している食習慣・健康・環境のトリレンマを地球規模の問題ととらえ、人間の健康にも、地球環境にもよい農業の実践と食習慣への移行を唱道している。 サイモン・スチュアート博士(英国) 1956年7月14日生まれ シンクロニシティ・アース戦略的保全部長 元 IUCN 種の保存委員会議長 IUCN 絶滅危惧種レッドリストのためのカテゴリーと定量的な基準の開発を主導し、評価対象種の拡大に顕著な貢献があった。この堅固な科学的基盤により、レッドリストは、最も信頼性が高く、広く利用される種の絶滅リスクに関する情報源となった。また、世界両生類アセスメントを立ち上げ、統括し、両生類の減少はその生息場所だけでなく、自然環境が損なわれつつあることを示していると警鐘を鳴らした。 デイビッド・ティルマン教授(米国)受賞概要&インタビュー サイモン・スチュアート博士(英国)受賞概要&インタビュー |
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2020年11月16日 【環境】 |
米国バイデン新政権の環境・エネルギー政策で世界は一気に脱炭素化へ
米国のバイデン政権誕生により、エネルギー・環境政策が激変、世界は脱炭素化に向けて一気に舵が切られそうです。
その政策内容は、専門家からも「今までの大統領でもっとも過激」と言われています。 パリ協定復帰はもちろん、米国として2050年までに100%クリーンエネルギー、温室効果ガス排出実質ゼロの達成をビジョンとし、クリーンエネルギー関連に4年2兆ドルを投資、工程表も示しており、就任初日に中・小型車の100%電気自動車化等、10の気候変動対策を就任初日に大統領令に署名する予定です。 化石燃料業界等のエネルギー産業には厳しい姿勢を見せ、規制強化を政策に掲げており、石油・ガス市場は一定の影響を受けるでしょう。ただ上院が共和党過半数となりそうなので、ビジョン通りに進まないことも予想されます。 トランプとバイデンの選挙戦の背景には、旧産業形態の方々にトランプが上手く乗ったとも見ることも出来ます。旧産業形態の方々はより窮地に追い込まれ、大きな不満の爆発や米国の分断の引き金にならないかが懸念されています。 良記事選
THE BIDEN PLAN FOR A CLEAN ENERGY REVOLUTION AND ENVIRONMENTAL JUSTICE |
2020年2月16日 【環境】 |
世界の極地での温暖化現象の報道相次ぐ 海外のメディアでは、特にこの数ヶ月、地球の極地での温暖化現象の報道が増えている。
ネパール・タイムズ紙は「ヒマラヤの山々がアイスクリームのように解けている」と1分間の動画(下記)を公開、急激な雪解けの様子をはっきり伝えていた。氷河の融解が進むと水資源の利用も困難になり、地域住民の生活にも深刻な打撃を与える。 また米国国立大気研究センターの科学者は北極の永久凍土の「急速融解」の温暖化への影響が従来説の2倍との研究報告を発表。これは気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が、永久凍土の融解を十分考慮していない予測のため、今後より対策の厳しい状況となった。 フランスのマクロン大統領は今月、温暖化の影響で消失の危機にあるアルプス山脈のモンブランふもとの氷河をじかに視察。この氷河は毎年8~10メートルずつ後退しており、1850年当時と比べると2キロも短くなっている。気候変動にあらがい環境を保護するため「世紀の闘い」が必要だと呼び掛けた。 米海洋大気局(NOAA)も今月、今年の1月は統計を取り始めて以来の141年で最も温暖だったと発表。これまで時折温暖になるのはエルニーニョ現象が影響していたが、今回はその現象は観測されていないという。また2010年代は観測史上最も暑かったとNASAと共同発表をした。 各温室効果ガス対策の前倒しと気候が変動した環境への順応対策が、予測より早く必要になる可能性が高まっている。
昨年末のヒマラヤの急激な雪解けの様子 |
2020年1月12日 【環境】 |
オーストラリアで空前の森林火災 深刻な生態系破壊とCO2発生量 オーストラリアでこれまで経験のない大規模の森林火災が大地を焼き続けている。これまでのまばらな火災と違い、地域全体を完全に燃やし、過去例を見ない深刻な生態系破壊の状況だ。現段階(1/9)で、焼失面積は北海道を超える約1千万ヘクタールに達し、野生動物が推定10億匹、内数万匹のコアラが焼死。人的被害は約25人が焼死、焼失家屋2000棟以上と拡大している。
オーストラリアの気象当局の発表によると、去年1年間の平均気温は平年を1.5度上回り23.3度と、観測史上最も高くなった一方で、1年間の平均降水量は277.6ミリと平年よりも40%ほど下回り、最も乾燥した1年となり、気候変動が熱波や森林火災の危険性を増大させる要因の1つになっていると指摘した。 この森林火災によるCO2の発生も深刻な状況で、既に現段階で森林火災では過去最大との試算もある。モリソン首相の対応の遅れやこれまでの気候変動に対する消極的な姿勢が国内で批判されている一方で、国内外から多くの支援の寄付金が寄せられ始めている。
![]() ![]() ![]() (C)ABCNEWS AU |
2019年12月20日 【環境】 |
COP25 各国の厳しい現実と温度差が露呈 平均気温の上昇を産業革命前に比べて2度未満に抑える国際枠組み「パリ協定」が2020年から本格運用される。その実施を前に、国連気候変動枠組条約の第25回締約国会議(COP25)が、2019年12月2日から2週間の会期で、スペイン・マドリードにおいて開催、過去最大の2日延長して閉幕した。
今回のCOP25の主なポイントは主に下記2点だ。 ① 積み残されたパリ協定のルールに合意 ② 各国が温室効果ガスの削減目標を強化 COP24にて既にパリ協定の実施に必要な大筋のルールの詳細が決められていたが、積み残された点の「市場メカニズム/非市場メカニズム」のルールや、気候変動の影響が受けやすい国に「損失と被害」が発生した場合どのような国際的協力体制を作るか等は、今回も再び合意出来ず先送りされた。 また削減目標は2020年の2月までに、各国が再提出することが決まっており、その際に「強化」して持って来ることを今回のCOPが決定したかったが、合意文書としては、現在の各国の削減目標と、「パリ協定」の目標の間に「大きな差」があることを認識しつつも、その差を縮めることが「急務だ」と言及するにとどまった。 国連のグテレス事務総長は「がっかりした」との声明を発表。「国際社会が気候危機に立ち向かうための重要な機会を失った」と指摘した上で、「全ての国はあきらめてはならないし、私もあきらめない」と述べた。 |