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2024年10月08日

新規環境求人情報
化学物質リスクから社会を守り続けて50年の環境優良企業
株式会社ハチオウnew
2025年卒、2026年卒、文系、理系問わず募集!

2024年09月30日

就職ニュース 9月号
インターンシップと選考時期のルール作りをnew
環境ニュース 9月号
日本のGX政策、軌道修正へnew

2024年09月30日

環境就職ナビ2026 11/11(月)Open 予定!new
環境会社・団体 求人広告ナビ学生登録10月1日(火)受付開始!

2024年08月31日

就職ニュース 8月号
就活早期化の弊害が現実に
環境ニュース 8月号
PFAS汚染、最新動向

2024年07月31日

就職ニュース 7月号
学生が企業を選ぶポイントは
環境ニュース 7月号
PFAS汚染、社会問題へ

2024年07月01日

2026卒 夏のインターンシップ (タイプ3、4限定)特設サイト 募集開始!(終了)

2024年03月06日
【固定】

オンライン環境会社合同説明会(科学技術館&オンライン)本日開催!
環境新聞 増刊 2024年 2/28号タブロイド版(PDF)
会社合同説明会ガイド "環境就職"の心得

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就職 News

2024年9月30日
インターンシップと選考時期のルール作りを

来年2025年卒を採用する企業の6割が明日10月1日に内定式を実施し、その9割が対面で開催される予定だ。9月1日時点での大学生の就職内定率が94.2%と昨年より3%高いところを見ると、明日10月1日時点では、95%は超えるのは確実で、就職内定率として過去最高になりそうだ。人手不足の状況や売り手市場が加速した様子が伺える。
深刻なのは、企業の約3割が「就職充足率」が0割と回答しており、採用が全く出来ない会社が微増している一方で、「就職充足率」5割以上が4割とこちらも微増している。これは選ばれる会社は益々選ばれ、選ばれない会社は益々採用が厳しくなっている傾向を示している。
現時点での2025年卒のインターンシップ・仕事体験の参加率は85.7%で、こちらも調査開始以来最高の数字だ。一方で、企業のインターンシップ・仕事体験の実施率は6割超え、こちらも増加を続けている。
参考に今年3月の内々定保有率の割合を見ると、23卒26.4%、24卒30.0%、25卒47.4%と前々年の2倍と、数字でも行き過ぎた就活早期化の現象を示している。これは早い時期のインターンシップや仕事体験が、そのまま就職活動、採用活動を前倒しに引っ張っている状況だ。
学生時代の早い時期から、インターンシップや仕事体験を通じて、主体的に自らのキャリア形成を考える事は良い事なので、国や産業界は、やはりインターンシップや仕事体験時期と選考の時期のはっきりした区別やルールを決める必要はありそうだ。これ以上の早期化は確実に学生や企業の過負担となり、双方に良い結果をもたらさないだろう。


2024年8月31日
就活早期化の弊害が現実に

就職活動の長期化で疲弊した大学生が増えている。青田買いしようと採用活動のスタートを早める企業が増え、政府ルールの変更等にて、3年次の夏のインターンシップ(5日以上)が本採用の選考に活用出来るようになり、多くの学生が夏は本番になる必要となったからだ。夏のインターンシップ先の募集は春に行うので、就職活動生は冬から業界研究や自己分析を始めなければ、春に間に合わない。つまり二年生の冬、修士の大学院生にとっては、まだ大学院に入学する前から卒業後の就職先を探すという異常事態である。

内定を得られて早く就活が終われば、長期化にはならないが、人気ある企業や大企業等は、従来のスケジュールのままの会社も少なくなく、終わりの時期はこれまでと同様のケースとなる。また新卒者に好条件を提示する企業が増えているのも一因で、日本経済新聞のまとめでは、24年の賃金動向調査では、初任給を引き上げる企業は8割を超えた。就活生は条件を比較するためにも最後まで就活を続けるようだ。
電子情報通信学会は8月26日、就職活動に対する会長声明を発表し、就職活動の長期化や、企業による研究成果の軽視などを問題視し、企業や経済団体に向け、就活スタイルの見直し、就活早期化の歯止め、学会での積極的な人材発掘を提案した。

これらの就職活動長期化により、教育や研究に費やされる時間が減り、優れた人材育成に支障が出るのが現実的になり、これは採用する企業にとっても結果的にマイナスになる。今や標準となってしまった、3年次夏休み企業のインターンシップ(就業体験)参加の現状を改善するために、今後政府や経済団体による新しい取り決めやルール作りが必要になりそうだ。


2024年7月31日
学生が企業を選ぶポイントは

約600人対象とした、2026年卒生、就職活動実態調査で、今月興味深い結果が発表された。
まず、2026年卒においては、スカウトサービス(逆求人サイト)の利用が普通になってきたようだ。既に84%がスカウトサービスに登録しており、スカウトへ応じるかの基準として、半数が「興味ある業界、企業」と回答、次いで「プロフィール内容(ガクチカ・活動実績)を見た上で送信しているか」、「面談案内等選考に直結しているか」、「企業名を知っている」とほぼ同列に続く。
志望企業を選ぶ上で何を最も重視するかでは、文系、理系、東京圏、地方共に、「ワークライフバランスが確保できる」がトップになった。その後ほぼ同列に、「給与」、「社内雰囲気」、「自分の成長」、「なりたい職種」等が続く。

約1500人を対象とした、2025年卒の就職活動実態調査で、学生の企業選びのポイント20項目中、3項目まで選べる質問では、「福利厚生制度が充実している(40.9%)」が最多で、「給与」、「社員の人間関係」、「自分が成長出来る」、「希望勤務地」と続いた。最下位が「SDGsに熱心に取り組んでいる」となったのも興味深い。
一方で、エシカルな活動を注目しているかの質問には、半数が注目し、その中で具体的には「地方再生」や「省エネ、再エネ利用」が上位を占めた。
また企業から交通費や宿泊費を支給されたことのある学生は約7割で合計支給額の平均は43,031円となった。

約4000人を対象とした、2025年卒の就職活動実態調査で、「入社先を選ぶ軸」の質問には、「社風、社員の人柄」、「事業内容」、「ワークライフバランス」、「業務内容」、「自己の成長」と続いた。


2024年6月30日
2026年卒 就職活動 実態調査

2026卒就職活動の最新実態調査が各調査会社から発表された。
情報収集(インターン募集情報、自己分析等)の開始時期について、今年の3月以前が43%、4月が40%と4月までに開始した就活生は83%まで上った。
驚くことに、昨年の2025卒の4月までの開始時期が22.7%だった事を考えると、就活開始時期の一層の早期化が心配される。
インターンシップでは、5月までに職業体験を申し込んだ割合は59.2%と高水準だが、実際に5月中に職業体験に参加した学生の割合は8.6%にとどまっている。インターンシップへの今後の参加意欲もタイプ1の オープン・カンパニー99%、タイプ2のキャリア教育90%、タイプ3の汎用的能力活用型が90%、専門活用型70%とどれも高水準だ。
情報収集のツールとしては、8割を超える学生が「動画を活用したい」と回答し、より企業理解を深めるために参考にしたいものとして、「先輩社員の話」が66.7%、「人事担当の話」が59.9%、「第三者の声や評価」が39.9%の順番だ。
「興味のある仕事、やりたい仕事」については、現在具体的にある就活生が20.4%、「なんとなくイメージがある」を足すと70.2%と高い。
その仕事に興味を持ったきっかけとして、「大学入学前から志望していた」が39.1%、「業界研究をして興味を持った」が31.4%、「商品やサービスのユーザーとして興味を持った」が28.9%と続く。
志望職種を決める軸は「興味がわく仕事内容・興味がある課題を解決していること」が40.8%、「自分の能力・専門知識を活かせること」が28.2%、「将来性・成長性があること」が15.2%と続き、「平均年収が高い職種」は9.9%だ。
志望企業を決める際に最も重視することは、「ワークライフバランスが確保できる」が16.0%となり、「ワークライフバランス」を表すものとして、「上長・同僚がワークライフバランスを尊重し、働き方に理解を示しているかどうか」42.6%と、実際の職場レベルでも「ワークライフバランス」が浸透している会社を見極めているようだ。
学生生活では、歯止めが利かない就職活動の早期化でほとんどの就活生が「学業と就活」の両立に不安を抱く一方で、優先順位では、学業、就活、趣味、アルバイトの順だ。また74%の学生が学生生活で生成AIを活用し、95%の学生が生成AIをうまく活用できたほうがよいと考えているのが、この生成AI利用が浸透してきた、2026卒学生の特徴とも言える。


2024年5月31日
採用・就職活動6月から後半戦に

厚生労働省は、今春卒業した4月1日時点の2024年大学卒の就職率を98.1%と発表、調査を開始した1997年卒以降で過去最高の数字となった。今年の2025年大学卒の5月15日時点の内定率は78.1%と昨年より6ポイント上昇、こちらも過去最高の水準だ。
この売り手市場の結果、採用側への調査では、「採用が順調である」と回答した企業は約2割に過ぎず、「苦戦している」が4割、「大苦戦」が2割と、計6割が苦戦している状況だ。そんな売り手市場に追い打ちをかけているのが、人材難による採用増加の動きだ。25年卒採用予定数を前年より増やすと回答した企業が30.1%あり、同程度と回答したのが57.5%と半数以上だが、全体では採用数が増加する結果となった。
ただ5月15日時点で2025年大学卒の就職活動実施率が49.4%との数字を見ると、内定を取得しても就職活動を継続している学生は多く、まだ全体の半数が自分に合う会社を探している。大企業の内定を出す山は5月と言われており、実質的に5月採用活動を終了する会社が多い状況を見ると、6月以降は早期採用活動を行った大手企業の少ない、採用活動、就職活動の「新たな後半戦」とも言えるようだ。
新卒生への興味深い調査結果がある。コロナ禍以降特に学生の大企業志向が強まっているが、例えばweb視聴型の合同企業説明会で、視聴するセミナーの判断基準として、「知っている/聞いたことがある企業」が31.5%とトップ、続いて「配信のタイミングがちょうどよかった」が29.0%、3番目に「興味ある業種」という数字だ。つまり大企業のみならず、広報活動等で知名度を上げたり、学生との接点を工夫することで、説明会に来てもらえる機会は大きく増加する。これは大手ナビサイトで自分の会社に来てもらうのも同じだ。また来場型の会社合同説明会にいたっては、話を聞くブースの判断基準として、「業種」や「勤務地」よりも「ブース内の社員の雰囲気」がトップであり、これは環境系の合同説明会で見ていても、明らかな事実である。
大手企業が減り、まだ半数の就活生が活動する、6月以降の新たな後半戦、会社の広報や工夫で、環境業界へ人材流動、適材適所を実現する余地はまだ残っているようだ。


2024年4月30日
新卒学生、最新の就職意識の傾向

内定早期化の流れに歯止めがかからない。2025年卒業予定大学生の4月1日時点の就職内定率調査は、前年同時点比より約10ポイント増の58%、現行の採用日程になった17年卒の同時点就職内定率は9.7%だから、なんとこの8年で6倍になった異常事態だ。進路確定率も35.5%と高い数字となっている。
人材獲得競争が激しいのが背景だが、これは新卒求人倍率が1.75倍という数字からも裏付けされており、求人総数が34.2万人も超過需の状況だという。
そんな売り手市場の中で、新卒生の内定を決める意識要素もこの8年で変化を見せている。長年1番手であった「やりたい仕事が出来る会社」の要素は、2020年卒の時に「安定した会社」に抜かれ2番手に落ち、毎年下降傾向を続けている。3番目手の「給与の良い会社」は上昇傾向で、2番手を抜く勢いだ。1番手「安定した会社」が、やりたい仕事の2番手、給与の良い3番手に20ポイント以上の差をつけて引き離している。大学入学前後にコロナ禍となり、世界では悲惨な戦争まで身近となった世界観やインフレ等の経済的な不安感が、安定志向に傾く要因と言える。行きたくない会社の意識調査では、1番の「ノルマのきつそうな会社」(38.9%)、2番の「転勤が多い会社」(30.3%)の割合が毎年伸びている。
今年入社した2024年卒の「いつまで働きたいか」の調査では「定年まで」が21.1%となり、10年前の調査と比べて14.0ポイント減少した。「チャンスがあれば転職」、「将来は独立」、「時期をみて退職」で全体の39.9%と「特に考えていない」の37.5%を抜いた状況となった。ここから、今の新卒生は、安定を終身雇用制度のみに求めるのでなく、転職や独立等を考えた方が、より安定な人生と考える傾向が伺える。


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環境 News

2024年9月30日
日本のGX政策、軌道修正へ

政治の混乱により遅れが出ていたGX政策が新たな方向に動き出している。GX政策を立ち上げた萩生田、西村両元経済産業大臣(GX実行推進担当大臣)の「政治と金」による失脚によりGX政策が停滞していたが、昨年末斎藤氏の大臣就任後、新たに「GX2040リーダーズパネル」という有識者会議を加えて、GX政策の課題を抽出した。
「GX2040リーダーズパネル」とは、産業変革の最前線にいるビジネスリーダーや、先見の目のあるエネルギーと技術の有識者を集め、GX実行会議で示した論点を議論し、課題の抽出や道筋を作る有識者会議で、今夏3回開かれ、上位のGX実行会議の核となったようだ。課題として下記7つを挙げている。
①今後のDX電力需要増に対応し、再エネ、原発、脱炭素火力への投資拡大
②再エネ、原子力等の脱炭素電源拡大
③国際的な議論も踏まえた石炭火力の扱い
④GX産業立地:電力系統と通信基盤を一体整備するワット・ビット連携
⑤GX産業構造
⑥GX市場創造
⑦日本やアジアからのグローバルルールの作成
今後はこれらの課題を専門家ワーキンググループで話し合い、新しい「エネルギー基本計画」や「地球温暖化対策計画」と整合させながら、政府は年末に向けて「GX2040ビジョン」を発表する予定だ。石破新政権、武藤経済産業大臣(GX実行推進担当大臣)となってもこの流れは変わらなさそうだ。


2024年8月31日
PFAS汚染の最新動向

日本全国の水道水、地下水、河川等でPFAS(ピーファス)汚染が次々明らかになり、周辺住民の血液検査をすると健康基準値を超えた人の割合も多く、住民は不安に苛まされている。発生源が特定しにくかったり、既に汚染が薄く広く拡散しているケースもあり、今後官民挙げた対策が必要になりそうだ。

環境省が自治体向けの手引書で、住民の血液検査については「かえって不安が増す可能性がある」と消極的な姿勢を示したのに対して、PFAS血液検査を行う医師らは、住民の不安を払拭や、血中濃度と疾患リスクの調査を行うためにも、検査規模の拡大を要望し、今月都庁で記者会見を行った。現状の科学的に把握する観点からも周辺住民や対象住民の血液検査は必須であろう。

一方で民間からはPFAS汚染対策で有効な動きが出てきている。PFAS検査技術の向上や効率化により安価で大量に環境分析出来る技術が次々と発表され始めた。またPFAS除去の環境技術の開発も実用化され始め、高濃度のPFASが排出され続けている静岡市の三保雨水ポンプ場では、Aホールディングス社のナノバブルと薬剤でPFASを水から分離する技術を使い、8割のPFASの除去に成功した。今後は亜臨界水を使って無害化する実証実験も開始する。

また各一般企業は、自社でPFOS/PFOAを取り扱っているか、かつて取り扱ったことがあるかの確認をし始めている。自社で取り扱わなくても、他社から購入した原材料、部品、又は工場設備等にPFASが含まれている場合や過去にPFOS/PFOAを取り扱った履歴のある土地の売買等までの確認も行われ始めているようだ。これは現時点にで規制対象ではなくても、健康被害を生ずれば、第三者に対する損害賠償責任を負う可能性もあり、また法的な義務を負わないとしても、企業としての信用低下のリスクを回避するためだ。

国際的にも消費者製品等のサプライチェーンにおいて、PFASをはじめ、製品等に含まれる有害化学物質を、安全な代替品に置き換えるためのグローバル取り組みとして、AppleとGoogleが設立した「より安全な化学インパクトファンド(SCIファンド)」が、6段階の指標設定等によるロードマップを公表した。

PFASによる環境問題や健康被害のリスク回避や解決方法の模索は、今後国内外において大きな動きとなりそうだ。


2024年7月31日
PFAS汚染、社会問題へ

「永遠の化学物質」と呼ばれるPFAS(ピーファス)汚染が、今後大きな社会問題になりそうだ。
PFASは、4700種以上ある有機フッ素化合物の総称で、薬品に強い、燃えにくい、電気を通さない等、多くの有用な性質を持つ物質なので、人類の暮らしや産業の多くの場面で使用されている。
PFASの中でも、特に有害性が認められた特定3種(PFOS、PFOA、PFHxS)は、近年国内で製造や使用が禁止された。
アメリカの疫学調査では、有害PFASの血中濃度が高いほど、脂質異常症、腎臓がん、抗体反応の低下、乳児・胎児 の成長・発達への影響が明らかになっている。
有害PFASの主な用途としては、半導体用関連、金属メッキ、泡消火薬剤、フッ素ポリマー加工フライパン、界面活性剤、織物、革製品及び室内装飾品、研磨剤及び洗浄剤、コーティング、含浸/補強材(湿気、真菌保護用)等だ。

有害PFASの主な汚染源としては、国内では基地、廃棄物、PFAS製造工場等が挙げられている。特に日本では基地周辺から高濃度で検出される事例が多く、これは航空機や弾薬のための泡消火剤の漏れや消火練習等が原因とみられている。
基地等汚染源周辺の住民や水源に汚染源が影響する住民の血液検査を行った所、欧米での指標値(2ng/mL未満)を遥かに越える検査結果が大多数で、多くの住民が動揺している現状だ。高濃度の検査結果の住民も少なくない。井戸水や水道水が曝露経路とされている。特に高濃度の検査結果が出た住民の中には、脂質異常、流産、難妊化、肝機能障害、甲状腺疾患など、アメリカの疫学調査で「PFASによるリスク増大」とされている症状の方も多く、今後原因究明、現状把握が急がれる状況だ。
米環境保護局(EPA)は今年4月、飲料水に含まれる有害PFASの規制値を各4ngと厳しく定め、日本は暫定目標値として計50ng、英、独、WHOは各100ngとしている。

PFAS汚染問題の最優先事項の一つが、これ以上環境中に有害PFASを出さない事だ。だが忌々しき事態として、昨年の米軍横田基地における泡消火剤漏出事件では、この泡消火剤は、PFASの国際的な規制を受け米軍が導入を進めてきた代替品にも関わらず、高濃度の有害PFASが検出され、実際はまだPFOSとPFOAを使用し続けている様子だ。さらに横田基地では有害PFASが高濃度に含まれた、140万リットルも高濃度汚染水の処理に困っているという。日米政府、また官民の力を合わせて、まずはこれ以上の環境汚染を食い止める対策が急務だ。


2024年6月30日
太陽光パネル価格急落の功罪

世界の脱炭素への動きが数字にも表れてきたようだ。英国の著名シンクタンクによる2023年の世界発電調査によると、長い期間主役だった化石燃料は、2022年を発電のピークとして、2023年以降は“化石燃料減衰の新しい時代”が始まり、代わりに風力と太陽光発電が伸び始めるという。
とはいまだ化石燃料は世界の61%を占め、風力と太陽光は世界の12%に過ぎないが。
そんななか、今太陽光パネル市場が大きく混乱している。
23年の世界の太陽光パネル市場は前年比65%増と急拡大したが、中国での急速な生産能力の拡大により、過剰生産となって需給バランスが崩れ始めているようだ。24年は多くても12%増、場合によっては0%増になる可能性もあるという。
現在中国のソーラーパネル価格は昨年から42%下落し、欧州では安価な中国製品が流入し、太陽光発電事業者の事業縮小や撤退が相次いでいるそうだ。日本も20年前に同様の経験をし、現在ほとんどのメーカーが国内生産から撤退している。
先月のイタリアでのG7首脳声明でも、中国が電気自動車や太陽光パネルなどを安い値段で過剰に輸出している問題に懸念を表明した。
現在、太陽光パネルの全製造段階での中国シェアは80%を超え、世界は2025年までに太陽光パネル生産の主要な構成要素の供給の95%近くを中国に依存するという試算もある。
太陽光パネルの価格破壊が、世界の太陽光発電普及の原動力となる可能性もあるが、それが中国の益々のシェア拡大の原動力にもなるのだ。
一方今月上海で開催された、世界最大の太陽光発電展示会では、中国の太陽光パネル製造業界は、設備過剰で製品価格が急落に対し、政府に早急な投資抑制策や業界の協力を訴えた。


2024年5月31日
浮体式 洋上風力発電の現状

飛行機から海を見下ろすと、洋上に都庁位の風車が数十基集まっている光景を見る時代も遠くなさそうだ。
洋上風力には着床式と浮体式に二種類があるが、日本では着床式の適地である遠浅の海域は限られるために、日本の脱炭素の目標達成には、適地が広大にある浮体式の普及が欠かせない。
浮体式洋上風力といえば、福島沖で、復興予算600億を投じて作られた洋上風力発電が、2020年に完全撤退した負のイメージがいまだ強い。ただこれはそもそもエネルギー事業計画として経済性や技術レベルの合理性を考えずに、復興予算の勢いで作られた杜撰な計画だったというのが大方の専門家の見方だ。日本での浮体式洋上風力自体の計画が否定される訳ではない。
現在稼働する浮体式の洋上風力は、長崎県・五島列島沖と北九州市沖の2基だけとなるが、経済産業省は、いよいよ今月中に浮体式洋上風力の実証事業区域を選定する。候補地としては、北海道の①石狩市浜益沖、②岩宇・南後志地区沖、秋田県の③南部沖、愛知県の④田原市・豊橋市沖の4区域で、この中から2区域を選び、本年度から実証事業を始め、2030年代には導入を本格化させる考えだ。大規模な浮体式洋上風力の導入を見据えて、風車は1基当たり1万キロワット以上を条件とした巨大プロジェクトになる。
自然エネルギー財団の孫正義会長は、普及の初期段階として、2030―31年に50万キロワット級の浮体式洋上風力発電所2カ所を商業運転させるよう提言している。これは1万キロワットの風車50基を2か所作る事で、1基自体の高さは都庁位あるので、かなりの壮大なプロジェクトだ。同財団は「50万キロワットにしないと課題が具体化しない。1基でできたことが50基でできるとは限らず、風車の製造から輸送、海上での設置作業を考えると1基と50基では工程が異なる。」とその必要性を力説する。
今年3月には排他的経済水域(EEZ)へ洋上風力の展開を可能とする改正法案が閣議決定され、エネルギー関連14社は「浮体式洋上風力発電技術研究組合」を設立、また4月に訪米した岸田首相は、バイデン大統領との共同声明で、浮体式洋上風力発電を推進する米国のイニシアチブに加わると表明するなど、浮体式洋上風力普及へ急速に舵が切られている状況だ。


2024年4月30日
カーボン・クレジットの最新動向

カーボン・クレジットとは、CO2等の温室効果ガス削減量を貨幣価値に変えて信用取引を出来るようにする制度だ。
クレジットは国連や政府の公的機関が認証する「公的クレジット」と民間団体が認証する「ボランタリークレジット」の2種類に分かれる。日本では、経済産業省・環境省・農林水産省が運用する「J-クレジット」が主流で、国内でも浸透してきたようだ。世界全体を見ると、発行量の約6割が「ボランタリークレジット」で、市場は10年間で約100倍になるという試算も出ている。
CO2削減が、民間企業同士の取引基準ともなりつつあり、既にアップル等の部品調達では厳しいCO2削減が設けられている。また業界ルール、投資家、採用等からも、CO2等の温室効果ガス削減量への圧力や影響は大きく、カーボン・クレジットに頼るケースはより多くなりそうだ。
特に日本では2026年度から排出権取引が本格化し、2028年度から特定CO2排出の高い業界への炭素税賦課制度も始まるので、これらCO2排出分への相殺にもカーボン・クレジットが使われるだろう。
カーボン・クレジットの買う方法は2種類あり、クレジットを生み出す所から直接買うか、取引所から買うかだ。取引所には昨年10月に開設された東京証券取引所の「カーボン・クレジット市場」や民間企業が運営する取引所が数か所生まれている。東証の「カーボン・クレジット市場」は今年3月までの累計売買高が21万トンと、まだ様子見の状況と言える。世界最大の取引所CBLMarketの昨年の1日の最高取引量が、213万トンにもなるからだ。今後「J-クレジット」以外のクレジットも取引可能するなど、取引活性化に向けた土台作りに奮闘している。


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環境分野 メディア(最新含)

スマートジャパン

電力・エネルギーのニュース、IT media(ソフトバンクグループ) が運営

Sustainable Japan

サステナビリティ・ESG金融のニュース、ニューラル(夫馬賢治代表&編集長)が運営

NIKKEI GX

脱炭素テクノロジーやビジネスのニュース、日本経済新聞社が運営

環境新聞

環境・エネルギー政策等のニュース、環境新聞社が運営

環境ビジネス

環境・エネルギービジネスのニュース、日本ビジネス出版が運営

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環境分野 おすすめの雑誌&本

グリーン・ジャイアント 脱炭素ビジネスが世界経済を動かす [本]
森川 潤 著 文春新書 新書


グリーン・ジャイアント 脱炭素ビジネスが世界経済を動かす 森川 潤

ネクステラ、エネル(伊)、イベルドローラ(西)といった知られざるグリーン・ジャイアントたちの成長戦略とは。
ネクステラは、米国でも誰も知らないような、フロリダの地方電力会社、だが彼らは風力発電、太陽光発電のシェアで全米をひそかに席巻し、この10年でその株価は5倍、石油資本エクソン・モービルの時価総額が抜き去られた。
もはや再生エネルギーはファッションではない。20世紀の象徴たる石油を抜き去り、再エネこそが21世紀のビジネスの主戦場となったことが、ここに明らかになったのである。
ここまでトータルに現在の世界のエネルギーを論じた本はかつてなかった。本書では、日本の各業界、政府が内心わかっていながら目を背けてきた「世界の再エネビジネスの最前線」を、米国からあますところなくレポートしている。


データでわかる 2030年 地球のすがた [本]
夫馬賢治 著 日本経済新聞出版


データでわかる 2030年 地球のすがた

いま世界でなにが問題視されているのか、このままの状態が続くと近い将来世界がどうなるのかを、一般層に向けてわかりやすく説明する。
取り上げるのは気候変動にともなう天災、食糧危機。フードロスや、乱獲による水産資源の減少、そして「水リスク」。コロナ問題で一気に他人ごとではなくなった感染症問題。さらに途上国の工場をめぐる人権問題など、我々をとりまく課題について、ひととおり理解ができるようにする。
一般ビジネスパーソンに向けて、先行する欧米企業がどのような動きをし、投資家がどう見ているのかといった内容を紹介する。

EcoJobより:この分野において、おそらく現在日本で一番精通している著者の良書。


過去の環境Books&Magazines
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環境展示会 2024(前半)

5月22日(水)~ 5月24日(金)

2024NEW環境展
33年目を迎える大規模な環境展。廃棄物処理からリサイクルを中心に、環境分野全般に関わる機械、機器、サービスを展示。

2024地球温暖化防止展
CO2削減と新エネ・省エネビジネスの推進を目的として、地球温暖化対策の技術やサービスが間近に感じられる見本市。

会場:東京ビックサイト 東 全ホール 及び 屋外



2月28日(水)~3月01日(金)

第21回 スマートエネルギーWeek 【春】

世界最大級の新エネルギー総合展!新エネルギー分野のあらゆる技術が出展し、世界各国から専門家が来場する展示会としもて業界に定着、業界トップによるセミナーも同時開催。

・H2&FC EXPO[春]2024 ~ 第21回 [国際]水素・燃料電池展[春] ~
・PV EXPO[春] ~ 第18回 [国際]太陽光発電展[春] ~
・BATTERY JAPAN[春]2024 ~ 第16回 [国際]二次電池展[春] ~
・第15回 [国際]スマートグリッド EXPO[春]
・WIND EXPO[春]2024 ~ 第13回[国際]風力発電展[春] ~
・第9回 [国際]バイオマス展[春]
・第8回 ゼロエミッション火力発電 EXPO ~ ZET ~
・第4回 脱炭素経営 EXPO[春]
・第2回 サーキュラー・エコノミーEXPO ~ CE JAPAN ~

会場:東京ビックサイト



2月20日(火)~2月22日(木)

健康博覧会2023

オーガニック&ナチュラルEXPO

オーガニック&ナチュラルな食品、コスメ・雑貨、衣料などが展示。

会場:東京ビッグサイト 東4・5・6ホール



1月31日(水)~2月02日(金)

エネルギーイノベーション総合展

カーボンニュートラル、エネルギー、ユーティリティ分野をはじめ、材料、加工技術など、各産業をリードする企業、団体が出展、来場者は全15展示会に参加可能。

・ENEX2024 第48回地球環境とエネルギーの調和展
・DER/Microgrid Japan2024
・第18回再生可能エネルギー世界展示会&フォーラム
(RENEWABLE ENERGY 2024)
・Offshore Tech Japan 2024 第5回海洋産業技術展
(旧SUBSEA TECH JAPAN)
・InterAqua 2024 第15回水ソリューション総合展

会場:東京ビッグサイト 東7・8ホール

過去の環境展示会
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SDGsを広めよう!

SDGs(Sustainable Development GoalsmSustainable Development Goals)は、2015年国連総会で採択された、2030年に向けて持続可能な開発へ世界を変革する行動計画と具体的行動指針。17の目標(下記)と169の達成基準からなる。


SDGの目標
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